有名私立大学工学部→経済産業省Ⅱ種技官(機械)→金融系の民間企業に第二新卒で転職 経済産業省技官ノンキャリア組から民間に転職
―はじめに、公務員になった理由を教えてください。
理系なのでメーカーに行くという選択肢もありましたが、自分が研究開発の仕事をするということにイメージがわかなかったことが一因です。私は留年していたので大学の同期が現役で金融庁の事務職(ノンキャリ)で入っていて、その人から役所の話は聞いていました。そのため、民間にいってノルマに追われるのはいやだなあとか、お役所は安定しているし自分のおっとりした性格からするとそっちのほうが向いているのかなと思ったりしていました。もちろん、人の役に立ちたいとか、民間ではできない大きな仕事に関わりたいという気持ちもありました。
―といっても、片桐さんの出身大学は「私学の雄」ですよね…。技官キャリアは目指さなかったのですか。
まあ学歴的にはそうですね。確かにⅠ種も受けましたが、ダメだったので…(笑)。いまお話したように、私はガツガツした性格ではないので、浪人してでもキャリアに、ということではありませんでした。Ⅱ種で官庁訪問したとき、採用担当の人から「ほんとにⅡ種でいいの?」とは聞かれましたが、ゼネラリストよりスペシャリストの道に進みたかったので、迷いませんでした。
―経済産業省を選ばれた理由を教えてください。
省の所掌事務の幅が広く、結果的に技官のキャリア(やれる仕事)の幅も広いと感じたからです。
―差し支えのない範囲で、簡単なご経歴を教えてください。
入省してから、最初は原子力の安全規制を担当し、次に製造業の業界振興の仕事をしました。辞める前の最後は産業保安関係の調査の仕事をしていました。
―転職を考え始めたきっかけは何ですか。
独身時代はともかくとして、今後、自分が家庭を持ったときに日々の生活がどうなるんだろうと考え始めたのがきっかけですね。山本さんもご存知のとおり、霞が関ではこれでもか…というほど働かされることもありますからね。
これは、入省1…