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【元支援機関員が語る起業情報 No.6】 動く前に決める「個人or法人」「1人or数名」 信用度ではやっぱりコッチ 法人設立 その2

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お名前

元中小企業支援機関員 川田康平 様

経歴

公的な中小企業支援機関の職員として、中小企業や起業されたばかりの企業の支援に5年ほど従事し昨年退職。現在は、全くの別業界に転職し活躍中。

起業をお考えの公務員なみなさま、社名/屋号は決めましたか?
川田です。

さて、今回は「法人設立」の続きです。前回は大まかな段取りと社名の話をしましたが、法人設立に際してもう一つの悩みどころとなる話をしていきます。

テーマは「自分で設立準備するか?プロに任せるか?」。


前回、会社設立に関わる専門家がいろいろといるという話をしてきましたが、(頼むにあたって)当然お金がかかります。とはいえ起業間もない時期のウン十万はデカいです。できることなら自分でやれないものか?そう考えるのは当然とも言えましょう。

そんなこともあって、「一人でできますか?」などの質問は結構寄せられてましたね。そんな時にどのようにお答えしていたかを整理しつつお伝えします。
※ウン十万が払えないくらい開業資金が少ない方は、当然ですが自分でやってください。またはもっと貯めてから具体的な行動に移した方がいいかもしれません

 



<任せることのメリット>


話は変わりますが、定款作成とかでアウトソースすることでかかる費用(謝金とか給料)は設立前の話ですが、実は会社の費用扱いにできるんです(創立費と言います)。

また、事務所の手付金とかサイトやチラシなどの広告費もきちんと内容を証明できるならば、経費になるんです(この辺は税理士が詳しいです)。

なぜ「会社設立を一人でできるか?」の話題の中でこの話をするかというと、(設立〜起業準備において)実際にはあらゆる専門家の業務範囲をまたぐ作業や準備をするんだということをお伝えしたかったからです。例えば設立〜登記の手続きは司法書士ですが、それ以外にもやることや考えることがたくさんあるわけですね。


なので、ご自身で定款を作ったり頑張るのはそれはそれでいいんですが、アウトソースした方がいいかなと個人的には思います。その理由となるポイントとしては、

・(公務員時代に書類作成で何度もやり直しさせられた方は)時間を買う意味でいい
→中々一発で通らず、やり直しさせられるようです


・(設立関連の知識は知っていた方がいいに越したことがないレベルなので:知人経営者談)本業に注力できる
→会社設立はあくまでも手段ですよね?まずはがむしゃらに軌道に乗せる/売上を立てることに集中しましょう


・設立のタイミングから専門家とのコネクションを作り、色々相談しやすい環境を作れる
→後で話しますが、「専門家にもピンからキリまでいる」ことは頭にいれておきましょう

といったところになります。




<専門家の選び方>


突然ですが会社設立は家を建てるようなものだったりするのかなと。設計と大工、また一口に職人と言いがちですが、左官職人や鳶、水周りの業者などなど業務が細分化されています。

そして家を建てる時に(そうした職人一人一人に依頼するのではなく)窓口となるハウスメーカーや設計事務所に声を掛けるように、設立の世界も各専門家間でネットワークを作っていたり、最近多いのが税理士法人とかが別会社作ってて各専門家を雇っていて、ワンストップサービスを謳い文句に営業していたり…といった所にまずは声をかけるのが一般的かなと。


すると気をつけなければいけないのが、「誰に頼むか」ということ。

建築の世界でも確信犯的に耐震偽装などしてくる業者がいるのと同様、コッチにもウヨウヨいます、そうした輩が。一般的に「素人」相手の商売であれば、多かれ少なかれいると思っておいた方がいいかもしれませんね。

一切合切任せてとか言う「起業プロデューサー」「開業コンサル」を名乗る人とかもいますが、普通に考えてあまり金のない起義希望者相手に商売成り立たせるのって、量をこなさないと無理ですよ。
どうやって喰っているのか観察したり調べてりしてると、大体「カモ」を見つけて巻き上げているケースが多いですね。

「カモ」扱いされるのって、最近のオレオレ詐欺のブラックリストに載るようなもので、そんなこんなでスッカラカンになった方が泣きついてきたりなんて経験もありましたね、そういえば。
※普通は別の「喰うための仕事」があるかと思います。そことのシナジーを見込んで「開業」もやっているはず。


ではそんな「素人」がどうすれば良心的な業者と出会えるか?
…下記のポイントをご覧下さい。

・信頼できる経験者に聞く/紹介してもらう
→そんなメンター的な経営者をできたら3人位作っておいて、相談できたら失敗の確率は減りますね
→オレオレ詐欺の予防策と同様、振込む前に第三者にアドバイスをもとめるのが必須。ただでさえ公務員は世間慣れしてない方が多いので、設立の件に限らず常に警戒しているくらいの方がいいですね


・(そうした方と接触するとっかかりがないならば)各自治体の支援センターや商工会議所へ
→公的機関ゆえの公平性が一番のメリットかなと
→ここの担当も言わば半官半民の人たちなので…既にカモにされていることもあります。なんでも信じ込まないこと。
※一応TELアポくらいはしてほしいな…飛び込みのお客さん多かったんで。


アドバイスをもらえる先を見つけておきましょうというのが、やはり手堅く行くための王道かなと。
どんな大会社の社長さんにもメンターとかブレーンっていたりしますしね。

…ということでそろそろこのへんで。




【著者、川田康平プロフィール紹介】

公的な中小企業支援機関の職員として、中小企業や起業されたばかりの企業の支援に5年ほど従事し、昨年退職しました。 「小さな成功事例の積み重ね」が成果を生むという考えをベースに、「創業・新規事業開発」「マーケティング」「Web戦略」などのテーマで、セミナー・講座の企画に従事。起業家からの相談に答えていると次第にヒートアップし口が悪くなるのが玉にきず。

  ・好きなもの : 真っ当なビジネス、素直な姿勢、すぐ動く行動力、
 ・キライなもの : 偽コンサル、詐欺、セミナーマニア、かぶれがちな人、各種しがらみ


 現在は起業に関する情報や準備しておいた方がいい事柄などの知識は封印し、畑違いの業界で日々修行中。


 



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